掃除するにはとにかく、薬局で売っている風呂用とかトイレ用とかの洗剤を買ってくればOK!!と思っていませんか?
それも間違いではありませんが、掃除場所別に洗剤を用意するよりは、汚れに合った洗剤の種類を選べるようになると財布にも優しくなります。
洗剤には酸性やアルカリ性といった液性があり、それぞれ用途が異なります。
今回は
- 洗剤の液性ごとの用途
- 洗剤の種類と特徴
- 洗剤の液性に応じた使い分け方
を中心に紹介します。
最近ではもう当たり前になっている、重曹やクエン酸を使った掃除についても、液性と汚れの関係がわかると、どんな汚れに対して有効なのかが、わかりやすくなると思いますので是非ご覧ください。
ちなみにリトマス試験紙の色の変化だと
- 酸性の場合:青の試験紙が赤に変化
- アルカリ性の場合:赤の試験紙が青に変化
- 中性の場合:赤・青ともに変化なし
昔を思出しました?
掃除の洗剤の種類を液性別に紹介
酸性(PH1~PH3)
◆主な用途
トイレ用(洗浄剤)
◆特徴
身体から出る脂肪、タンパク質、石鹸カスを分解する。
手肌や清掃する場所への影響が強い。
用途以外の使用は禁物
弱酸性(PH3~PH6)
◆主な用途
浴室用
◆特徴
酸性と中性の間
手肌や清掃する場所への影響が少ない。
効果は酸性よりも弱い。
中性(PH6~PH8)
◆主な用途
トイレ用
台所用
◆特徴
アルカリ性と酸性の中間で、手肌への影響が少ない。
弱アルカリ性(PH8~PH11)
◆主な用途
一般的な掃除用
ガラス用
◆特徴
アルカリ性と中性の間
手肌や清掃する場所への影響が少ない。
効果はアルカリ性よりも弱い。
アルカリ性(PH11~PH14)
◆主な用途
住居用の強力洗剤
換気扇用(洗浄用)
ガスレンジ用(洗浄用)
トイレレンジ用(洗浄用)
排水パイプ用(洗浄用)
◆特徴
油汚れが落ちやすい
手肌や清掃する場所への影響が強い。
用途以外の使用は禁物
掃除の洗剤の種類と特徴とは?
洗剤の種類は主に次の5種類に分けられます。
- 合成洗剤
- 洗浄剤
- 漂白剤
- 研磨剤
- 溶剤
それぞれの特徴を詳しくみていきます。
合成洗剤の特徴
主成分が界面活性剤
酸性やアルカリ性の洗浄補助剤入り
洗浄剤の特徴
化学作用で汚れを落とす。
漂白剤の特徴
アルカリの作用で漂白、除菌、汚れを分解する
酸化型と還元型がある
◆酸化型
塩素系酸化型漂白剤:殺菌、漂白、除菌に使用。取り扱いに注意が必要。
酸素系酸化型漂白剤:塩素系よりも効果はおちる。
◆還元型
還元型漂白剤:蛇口付近の黄変やサビなどを酸素を抜くことで元の色に戻す。
研磨剤の特徴
界面活性剤に研磨剤を加えたもの。
汚れを磨いてキレイにする。
溶剤の特徴
油汚れや普通の洗剤では落とせない汚れに使う。
効果はあるが、ゴム手袋、保護メガネ、マスクを着用して使用。
職人シリーズの洗剤に溶剤入りが多い。
掃除の洗剤の使い分け方一覧
◆台所用洗剤
液性:弱酸性、中性、弱アルカリ性
用途:食器や調理器具の洗浄、野菜の洗浄
◆住居用洗剤
液性(一般掃除用):弱アルカリ性
用途:床、壁、家具などの拭き掃除用
◆住居用強力洗剤
液性:弱アルカリ性、アルカリ性
用途:レンジのコゲ付き、換気扇の油汚れ
◆浴室用洗剤
液性:弱酸性、中性、弱アルカリ性
用途:浴槽のアカ、脂分、石鹸カス落とし
◆トイレ用洗剤
液性:中性
用途:黄ばみ、黒ずみ、汚れ落とし
◆トイレ用洗浄剤
液性:酸性
用途:頑固な黄ばみ落とし
◆酸化型塩素系漂白剤
液性:アルカリ性
用途:黄ばみ、黒ずみの色素分解、漂白。
◆酸化型酵素系漂白剤
液性:アルカリ性
用途:水に溶けにくいタンパク質や有機物の分解、漂白。
◆研磨剤
液性:弱アルカリ性
用途:粒子で汚れをこすって落とす
さいごに
酸性タイプの洗剤と塩素系漂白剤は一緒に使ってはいけません。他にも洗剤の主成分の組み合わせによっては、混ぜると危険なものもありますので、洗剤の注意事項を良く読んで使うようにしましょう。
ちなみに冒頭で登場した重曹とクエン酸ですが、その液性は
重曹:PH8.5です。弱アルカリ性ですね。
クエン酸:2%の水溶液でPH2ほど。酸性ですね。
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